文通世代
メル友とは、どこからが始まりなのか。交換日記というものをしたことがあるだろうか。小学生のころ、やっといろいろな漢字を覚えたところでだれかに披露したくなるもの。よく、担任の先生なんかもこの交換日記をススメてきたりした。だれに送ってもいいのだ。その目的は、文章を相手に解りやすく書くことができるようになることが第一である。そして読み手は文章を理解する力を身につけることができる。小学校低学年のころの学習方法としては最適だと言える。
そして何よりも、相手から返事が届くことがとても楽しみになり、それをきっかけに友達ができるのだ。文書を書くことが楽しいことだと理解しだすと次は、本格的な手紙を書くようになった。単なるあの赤い箱の口に手紙を入れると、ものの見事に相手から返事が届くのだ。社会見学で郵便局へ行ったときにはどうしても信じがたい、斬新で目をまん丸にしたものである。この、手紙を出すという行動とともに数日の間の返事が待ち遠しいこと。これがいわゆる文通の始まりだ。「文通相手」だったり「ペンパル」という言葉として大きな社会現象を巻き起こした。インターネットはまだ普及していないので、雑誌や新聞の「文通欄」をかかさず読みよさそうな相手が見つかってはすぐにペンを手に取り、文字を書き込んだもの。
更にそれは世界にまで広がった。英語の雑誌を読んでは、英語力を実戦で伸ばすために海外でのペンパルを作るのだ。そこで英語がリアルに通じて、コミュニケーションがとれることがうれしくなり、今までの文通とは更に段階を踏み上げたことになる。
手紙と電子メール
手紙を書くことのよさには、机に向かって姿勢をただし、ペンを持ち紙を抑えながら、相手のことを頭に浮かべながら文章を考えて文字にする。これは、電子メールには表す頃が難しい「気持ち」が十分に伝わる。パソコンやケータイ電話などで打つメールでは気持ちが伝わるかもしれないが、手紙ほどの「癒し」はなくどうしても固くなってしまいがちだった。当時、ケータイ電話はカタカナのみしか使えなかったのだからよけいだ。その代り電子メールは、すぐに届くしすぐに返せる。これがやはりダントツ人気の理由である。絵文字なんてものは、つい最近の話で、メールを柔らかくして気兼ねなく使えるようにという思いから登場したのだ。
ポケベルは便利だったか
ケータイよりも気軽に持ち歩けるということでポケベルが浮上してきた。これをコミュニケーションツールとして用いる者同士が「ベル友」である。しかしポケベルの時代はほんのひと風にすぎなかった。その存在を一気にかき消したのがPHSだった。ケータイより料金を安く使えるということで中高生らが持ち歩く姿を見かけるようになった。これが、人が人といつでも繋がれると実感することになるきっかけとなた。